【書評】何に投資すべきか?老後いくら必要か?漠然としたお金の不安が解消する1冊 by お金に強くなる!

お金に強くなる

自分自身のお金のことは、結局は自分自身で管理するしかないんですよね。

というのも、アドバイスをくれる人、例えば銀行員さんとか証券会社の担当さんとか、お世話になってる税理士さんとかとか・・・、みーんな利害関係があるからです。しかも、私達にとってプラスとはいえない利害関係です。

銀行員さんも証券会社さんも会社に雇われている従業員さんですから、会社が儲ける商品を売らなくてはいけません。なので、私たちに勧められる商品が、私達にとって良い商品とは言えません。銀行や証券会社にとって良い商品である可能性が高い・・・というか、ほとんどそうだと考えていいです。あえて会社の利益にならない商品を売る必要性がありませんから。

お世話になっている税理士さんとかファイナンシャルプランナーさんでさえ、信用しすぎてはいけません。そういう人たちでさえ、保険会社や投資会社と協力関係があって、1商品売るたびにキックバックをもらう契約をしてたりします。

厳しいようですが、最終的に無知はカモられる。それだけのことなんですよね。自分自身で知識武装していかないといけません。

大変そうに感じるかもしれませんが、大丈夫です。

結局、複雑に見えることは誰かが複雑にしてるわけです。複雑にする理由ってなんだと思いますか?気づかれないようにするためです。素人に理解できないようにカモフラージュして、裏で大きな利益を得るためです。

なので、本当に大切なこと、本当に必要なことは、実はシンプルなんです。

 

リスクをコントロールし、投資する。それだけ。

 

リスクをコントロールするには、「何がリスクで何がリスクで無いのか?」を知ること。そして、「自分がとれるリスクはどれくらいなのか?」を知ること。

以上。これくらいなもんです。

ま、その2つが大変なんだよと言われれば、そうなんでしょうけど・・・。100%を求めるから、大変に感じるんです。1円足りとも損してはけないと思うから、大変に感じるだけです。

もし、何も学ばなければ1000万円損していたところ、100万円に抑えられた。これでも十分なはずです。こつこつ勉強し続ければ、100万円儲かった、1000万円儲かった。に繋がっていきます。

一番大切なことは、学び始めること

完璧を目指そうとせずに、昨日より今日すこし賢くなる。それを続けることです。

ということで、自分の資産を増やしていくために「お金に強くなる! ハンディ版」を購入してみました。

『無駄な支出を減らし、余剰資金を効率的に運用するにはどうすればいいのか?』を念頭に大切だと思う部分をまとめましたので、よろしければ参考にしてみてください。

資産運用で稼ぐより、本業の稼ぎを増やす方が重要

経済的豊かさへの影響度

①稼ぎの多寡
②支出・貯蓄の習慣
③住居・不動産
④保険
⑤自動車
⑥資産運用

※影響度が高い順

資産を増やすためには、効率的に資産運用しなくてはいけないという固定観念がある。しかし、ある程度の資産がない限り、資産増加への影響度は少ない

資産が少ない時期に、一番資産増加に影響をあたえるのは本業での収益。1年数百万円の差が、一生でみると数千万〜数億円に拡大していく。

一方、余剰資産500万円を年利5%で運用したところで、年間25万円しか増えない。

人的資源を増やし、毎月の給与を増やすことに注力したほうが効率的。

ベストな節約方法は、給与天引き

毎月振り込まれる給与から、まず貯金する。残ったお金で生活する。これを習慣化することで、貯金の習慣ができる。資産も増えていく。

おおよそ給与額の3割を貯金に回せれば、老後は現役時代なみの生活を維持できる。(※老後は支出が減るので、たとえ現役時代よりも手取りが少なくなったとしても、生活レベルはそこまで変わらない。)

独身サラリーマンは死亡保険は入らなくていい

そもそも死亡保険に入る理由は、自分が死んだ時に困る人がいるから

例えば貯金のない若い夫婦などは加入しておくべき。どちらかが死んだ場合、死亡保険金が残された方の生活の助けになる。また、子供がいる場合は、子供の養育費代わりになる。

子供が自活出来るようになれば、死亡保険は必要ないし、夫婦のどちらか一方がなくなれば、残されたほうが死亡保険に加入し続ける必要はない。

つまり、「死亡保険とは、自分が死んで困る人がいる場合のみ、一定期間だけ入る」というのが正しい選択。

特約がなくて、掛け捨てで、毎月の保険料が安いシンプルなもので十分。ネット生保であれば、そういうものがそろっている。

医療保険には入らなくてもいい。健康保険で十分

基本的に医療費についての心配は無料です。

あまり知られていませんが、健康保険には高額療養費制度があります。高額療養費制度とは、医療機関の窓口で支払った額がひと月で一定額を超えた場合に、その超えた部分を支給する制度です。

健康保険に入っていれば、医療費は3割負担で済む。どういうことかというと、風邪を治すために病院で診察してもらって診察料が1000円だったとしても、健康保険加入者は3割負担の300円しか払わなくていい。

じゃぁ、大きな病気で診察料が100万円だった場合、3割負担の30万円も支払わなくてはいけないのか?というと、そうではない。高額療養費制度があるので、30万円以下で済む。

例えば、70歳未満で、年収370万円〜770万円の人がひと月に医療費100万円かかった場合、8万7430円で済む。それ以上は支払わなくていい。

もちろん、大きな病気にかかった場合は入院する可能性も高い。入院した場合の食費やベッド代には、高額療養費制度は適用されない。

なので、入院時に個室にしたい場合など、+αで良い治療環境を得たい場合のみ、医療保険に入ればいい

しかし、医療保険のために毎月保険料を支払うくらいであれば、その分を投資に回したほう良い。大きな病気になったときは、その投資資産から取り崩してベッド代や食事代を支払えばいい。その方が、医療保険に入るより資産運用効率が良いといえる。

まず生活防資金を確保。その後、年間最大損失許容額からリスク資産を算出する

「超簡単」な運用の4ステップ

①正確防衛資金(支出の3ヶ月分が目安)を銀行の普通預金に預けておく

②運用するお金の中で、「リスク資産」を持つ「金額」を決める

③「リスク資産」の50%をTOPIX連動型ETF(上場型投資信託)に投資し、残りの50%を外国株式に連動するインデックス・ファンドに投資する

④運用するお金の中で、「リスク資産」にあてないお金は「無リスク資産」で運用する

まず、将来何がどうなるかは誰にもわからないので、何がどうなっても生活できるように、生活防衛資金を確保しておく。おおよそ3ヶ月の生活費があれば、その期間内に再就職先や、移住先を整えられる。

ただ、福島原発や阪神大震災級の事故、天災が起こった場合は、3ヶ月では足らないかもしれない。1年とは言わずとも、半年ほどの生活費はいつでも引き出せるよう、運用資金とは別に普通口座に入れておくほうが安全。

生活防衛資金を確保したら、それ以上のお金は運用資金となる。ただ、運用資金の全てをリスクの高い投資に振り分けると危険。なので、自分が1年間で引き受けられる損失額から、リスク資産(リスクのある投資)の金額を決める。

比較的安全で優良なインデックス投資信託に投資したとしても、最悪の場合、1年間で投資額の1/3くらい損する可能性がある

もし、1年間で自分が引き受けられる損失額が100万円であれば、リスク資産の金額は✕3倍の「300万円」となる。

リスク資産の金額が決まれば、その半分をTOPIX連動型ETF(上場型投資信託)に投資し、残りの50%を外国株式に連動するインデックス・ファンドに投資する。

残りのリスクを取らない運用資金(無リスク資産)は、「個人向け国債(変動金利10年型)」、もしくは証券会社の「MRF」に投資する。

個人向け国債は、銀行ではなく国が貸し出し人。なので、銀行より安全といえる。また、利払2回分を支払えば10年未満であっても引き出せる。定期貯金しておくよりも、良い利率で安全に運用できる投資商品。

360✕毎月の生活費=老後資産

リタイア生活が65歳で始まり、95歳まで生きるとすると360ヶ月です。(略)

公的年金にプラスして月に5万円の支出をキオウするなら、1800万円(5万円✕360ヶ月)が必要と算出できます。

公的年金は最悪の場合、毎月13万円ほどになる可能性がある。また、支給年齢が65歳より遅くなる可能性もある。(今でさえ、年金支給額が減少することは確実なのに、さらに65歳以降の支給になれば、誰も支払わなくなるだろうけど・・・)

なので、最悪の場合を想定して、老後の年金は13万円と考え、その金額にいくらプラスしたいか?を決める。

例えば、老後生活は毎月最低でも30万円必要だと考えるのであれば、360ヶ月✕17万円=老後資金6120万円となる。この金額をリタイアまでに資産運用で貯める必要がある。

もちろん、リスクのことを忘れてはいけない。老後資金をリスク資産として運用すると年間最大1/3損失する可能性がある。これでは、十分な生活ができなくなる。なので、老後資金は、それが確保できた時点で個人向け国債(変動金利10年型)で運用する。もしくは、65歳までに目標とする老後資金まで増やせるように逆算し、今から個人向け国債に投資するのもあり。

NISAと確定拠出年金はフル活用する

節税効果を最大限に得るためには、収益が期待できるリスク資産を確定拠出年金、NISAに集中させるのが基本。

確定拠出年金とNISAの枠に入らなかった分、また期待リターンが相対的に小さくなる元本保証の商品を、通常の課税される口座で運用

確定拠出年金は65歳まで運用益に対する税金が免除されるが、NISAの場合は最大5年という制限がある。(変更される可能性も高そうだが・・)

なので、よりリスクの高い外国株式のインデックスファンドを確定拠出年金で運用し、国内株式のインデックスファンドをNISAで運用するのが良い。

確定拠出年金とNISAをフル活用したあと、それ以上の資産については通常の課税講座で運用する。

長期投資はリスク軽減ではない

運用期間が長ければ長いほど、運用資産額が上下する幅は大きくなる。つまり、資産が増える可能性も高くなるが、下がる可能性も高くなるということ。なので、長期投資すればリスクが下がるというのは間違い

ただ、若いうちはリスク資産への投資比率が大きくてもOKというのは本当。なぜなら、人的資本が高年齢者よりも大きいから。投資で存しても、人的資本で稼げる金額が大きいから。

なので、若いうちから投資しておけば投資期間が長くなり、リスクが軽減するというのは間違い。

ドルコスト平均法は等株数投資より有利でも不利でもない

ドルコスト平均法が等株数投資よりも有利になるのは、株価が上昇後に下落したり、下落後に上昇したりする傾向がある場合です。

なお、株価の推移には、はっきりした「傾向」は存在しません。

株価の上がり下がりは、誰にも予想できない。そして、株価にハッキリとした「傾向」はない。だとすれば、少しずつ買い増していくドルコスト平均法にも等株数投資にも特にメリットはない。

もしメリットがあるとすれば、一度に全額投資するより、少しずつ買っていく方が心理的に楽だということぐらい。

運用益を重視するのであれば、最初に全額投資したほうがよい。例えば、投資に回せるお金が1000万円あるとして、年利5%のインデックスファンドに投資する場合、10万円づつ約10年かけて投資するより、最初に1000万円一気に投資したほうが運用益が大きい。最初の1年目から50万円の運用益が出る。

意思決定時にサンクコストは無視する

すでに生じたコストは戻ってきません、そのため、これから投資するコストと、それによって得られるパフォーマンスのみで、どうするかを考えます。(略)

不利な条件の金融商品を持っていることが分かったら、手数料を支払ってでも解約するほうが得策な場合が多いのです。(略)

特に、買値より値下がりした株価にこだわって、見込みのとぼしい株を持ち続けるのもサンクコストにこだわる典型的な例です。

サンクコストについては、何も株式投資だけに限らず、人生一般についても応用できる考え方。

今まで積み重ねてきた時間や金額が大きくなればなるほど、無駄にしたくないという思いが強くなり、離れられなくなる。もう、自分が望むモノを手に入れられる可能性は薄いと気づいているのに、離れられなくなる。

意思決定する際には、これまでのサンクコストは無視し、これから変えられることのみに集中する

日本が低成長であっても、株で儲けることは可能

今後、さらに株価が低下するとしたら、「現在の予想より将来は更に悪化する」という予想が形成されたとき。

逆に、日本経済によい影響を与える材料が生まれ、悲観論が訂正されたとき、株価は予想以上に上がります。

株価は、投資する人の予想によって決まる。そして、その予想と現実が違えば、株価はそれを修正するように上下する。

つまり、日本が低成長であるか?高成長であるか?は、株で儲けられるかどうかに直結しない

おわりに

本書「お金に強くなる!」の著者である山崎 元氏の本は、本当にわかりやすくて、お金のことが何もわかっていない私が勉強するのに最適。

山崎氏の本は、インデックス投資家必読の「ほったらかし投資術」を含め、かたっぱしから読んでいます。知らないことを知るたび、なるほど!と、ひとつ賢くなる。

この快感を得るたび、「無知でよかった」と思います。(苦笑
分からないことがたくさんあるってことは、まだまだ賢くなれるってことです。

実は、今回の書評にピックアップしていないのですが、山崎氏は本書で、繰り返すバブルの発生と崩壊時における資産運用法についても解説されています。これに関しては、ちょっと今の私では完全に理解しきれません。もっともっと勉強して、完全に習得したいところです。

勉強、実践、勉強、実践を繰り返し、65歳の定年時までには、資産運用のプロとは言えないまでも、それに近しい資産運用力を手に入れたいと思います。