積み立て投資1ヶ月目の資産ポートフォリオ比率と理想の資産ポートフォリオ比率の違い

各種グラフと鉛筆

投資信託を今から始めようとしている方で、勉強熱心な方であれば、すでにいろんな投資信託の書籍を読んでらっしゃると思います。

私も何冊か読んでいるのですが、そこで「ん?これ、うまくいかないぞ…」という点があったので、書いておきたいと思います。

それは、理想の資産ポートフォリオ比率と1ヶ月目の資産ポートフォリオ比率の違いについてです。

確定拠出年金とNISAをフル活用した理想の資産ポートフォリオ比率については、投資信託系の専門書籍でよく載っていると思います。でも、明日投資して、すぐに理想通りの比率にはなりません。なぜなら、確定拠出年金には1ヶ月に投資できる上限がありますので。

最終的に確定拠出年金で100万円運用するのが理想だったとしても、1ヶ月目は一定金額しか投資できません。個人型でサラリーマンの場合であれば、2万3000円までしか投資できません。

ですので、たとえ投資にまわせるお金が1000万円あったとしても、明日投資して理想の資産ポートフォリオ比率にはできないんです。

この問題を踏まえて、投資金額の割り出し方と、1ヶ月目の資産ポートフォリオ比率、最後に積み立て投資の問題点についてまとめておきます。

投資金額は年間 最大損失額から割り出す

まず、お金をどれだけ投資まわせるか?についてです。

これは、とれるリスクによって人それぞれ変わる部分なのですが、自分がどれだけ損してもいいか?という気持ちの部分と、会計上いくら失っても問題ないか?とは違うと思います。

個人的には、気持ちの部分を重視したほうがいいのではないかと思います。なので、1年間でどれだけ投資で損失を出しても問題ないか?から投資金額を算出しましょう。

私の愛読している山崎元氏の書籍「お金に強くなる! ハンディ版」によると、リスク資産(優良な国内株式と外国株式のインデックスファンド)に50%50%で投資した場合、『一年間で投資額の3分の1くらい損をするかもしれないが、平均的には銀行預金よりも5%利回りが高く、幸運なら損の確率と同じ確率で4割くらい儲かるかもしれない』とあります。
(参考:【書評】何に投資すべきか?老後いくら必要か?漠然としたお金の不安が解消する1冊 by お金に強くなる!

ですので、自分が許容できる年間最大損失額から、適切な総投資金額が割り出せます。

もし、年間100万円損失しても大丈夫だという方であれば、✕3倍で300万円が総投資金額になります。300万円投資して、その年、最悪の成績だったとしても、失うのは100万円程度におさまるというわけです。

これで、投資信託に投資する総投資金額は決定です。

資産配分の理想形と1ヶ月目(投資スタート時)の違い

例えば、リスク資産に1200万円投資できる人がいたとしましょう。

1200万円を外国株式インデックスファンドに50%、国内株式インデックスファンドに50%投資するとします。この時、確定拠出年金とNISAをフル活用したとすれば、確定拠出年金で外国株式インデックスファンドを600万円購入。NISAで国内株式インデックスファンドを600万円購入(120万円✕5年)という資産ポートフォリオになります。これが理想のポートフォリオ比率だと思います。

しかし、確定拠出年金には1ヶ月に投資できる金額に上限があります。NISAにも1年間に投資できる金額に上限があります。ですので、リスク資産に回せる1200万円を投資したとしても、確定拠出年金600万円、NISA600万円とはなりません。

明日、確定拠出年金(個人型 サラリーマンの場合)とNISAをフル活用して投資を始める人の場合、以下の様なポートフォリオになるはずです。

【外国株式600万円】

  • 課税口座:597万7000円
  • 確定拠出年金:2万3000円

【国内株式600万円】

  • 課税口座:480万円
  • NISA:120万円

以上です。
もし、NISA口座に外国株式を割り当てるのであれば・・・

【外国株式600万円】

  • 課税口座:477万7000円
  • 確定拠出年金:2万3000円
  • NISA:120万円

【国内株式600万円】

  • 課税口座:600万円

以上のようになるかと思います。
つまり、言いたいことは、投資1日目に理想の資産ポートフォリオにはならないということです。積み立て投資ししながら少しづつ理想の資産ポートフォリオ比率に近づけていくことになります。

積立投資で忘れがちな、年間損失額の増加について

最後に積み立て投資の問題点です。

先ほどの例で、1年間で自分が許容できる最大損失額を決めましたよね?

年間最大100万円ロスしても大丈夫だということであれば、その人の総投資金額は300万円になる。ということです。

でも、300万円投資した後、毎月積み立て投資をしていくとどうなるでしょうか?例えば毎月10万円積立投資していくと、1年後の総投資金額は420万円になります。

420万円の1/3は140万円です。

最初に設定した年間の損失許容額100万円を上回ってしまいます!これです、これが「積み立て投資による最大損失額の増加」という問題です。

問題が分かったところで、どう解決すればいいか?ということですが・・・。積立投資で運用総額を増やし、複利の効果をMAXで得たいということであれば、この問題は引き受けるしかありません。

長期的にみて最終的に基準価額が上がっていくと考えるのであれば、投資信託の基準価額が下がった年は安く買えたと捉えられるでしょう。というか、それこそが積立投資の長所の一つでもあります。

一旦、1000万円投資して、積み立て投資も何もせずそのまま・・。ということでは、複利の効果を最大限活用することはできません。

これに関しては、もう個々人の投資方針次第ですね。全てにおいて自分にピッタリの投資方法なんてありませんから、どこまで自分がリスクを背負えるかを考えて投資されるのがベストだと思います。

最終的に「投資は自己判断で」ということですね。