
お店に入ったとたんに『いらっしゃいませ!』でロックオン。
商品を手にとった瞬間に『よかったら、ご試着ください。』で試せ試せといわんばかり。
試着した罪悪感を植え付けて、商品を仕方なく買わざるをえない雰囲気にさせる…。
そりゃ、そんな店には二度と行かないですよね。(苦笑
われわれ消費者は人間であって、「財布」ではないですから。
ただ、販売員さんとしては、「押し売り?そんなのわかってるよっ!ノルマがあるんだよ!」と言いたいところかもしれません。
もし、私が販売員だったら、同じようにお客様に強引に押し売りセールスしてると思いますし・・・。
でも、世界は広いもので、素直にお客様の嫌悪感に向き合い、自分自身の接客スタイルを見直した方もいらっしゃいます。その方が、平山枝美さんです。
なんと平山さん、社内全販売員200人中の売上トップになり、新規店の店長を任され、新入社員から最速でエリアマネージャーに抜擢されました。現在は、アパレル企業にとどまらず、無印良品などの小売業全般の接客アドバイスをされています。
その平山さんが書いた本が『売れる販売員が絶対に言わない接客の言葉』です。
読んでみたいと思いません?
私はすごく読みたいです。なぜって、ブログで紹介する商品の勧め方がよくわからないから…。
「おすすめです」「買って損はしないと思います」「いいのではないでしょうか」の3ワードを繰り返し使っちゃって、自分でも辟易としてるんですよね。
もっとこの商品の良さをしかっり伝えたい!って気持ちはあるのですが、嘘は書きたくないし、誇張もしたくない。どうしたもんかなぁ…と悩んでいたところ、この本と出会いました。
販売員の接客方法について書かれている本なのですが、文章術(ライティング)にも応用できそうなところは多々あります。
ブログを書くときに活用できるようまとめてみましたので、よろしければ参考にしてみてください。
全文ななめ読み
「お得です」+αで伝える
「安くてお得です」「今なら割引価格でお得です」それは価格が安いだけということです。安いから買うという人ばかりではありません。
もちろん、価格が安いということは大きなメリットではありますが、それ以外の「お得」なことを伝えられると、商品がより魅力的に見えます。
たとえばシャンプーであれば、「髪がしっとりまとまります」「パサつかなくなります」「艶やかで潤った髪質になります」などなど。
『髪の毛がまとまると、朝のセットの時間が少なくてすみますよね』といったような、お客様が共感できる言葉を伝えられると、親近感を持ってもらえます。
親近感を持ってもらえると、話を聞いてもらいやすくなります。より効果的にお得さの情報を伝えることができます。
比較しておすすめする
とことん、A商品の良いところばかりを解説しても、お客様は判断に困ります。なぜなら、比較対象がないからです。
「AとBでは、Aの方が◯◯な点で優れています。」のように、2つの商品を比較しておすすめできると、お客様が判断しやすくなります。
もちろん、多すぎると問題ですが、何か商品をおすすめするときは、複数の商品を比較しておすすめすると分かりやすいでしょう。
自信を持って断言する
全ての推薦文の語尾に「◯◯だと思います」とつけていると、紹介される方が不安になります。自信なく勧められた商品を買いたいと思うお客様がいらっしゃるでしょうか?
自信を持って勧められないものを、自信を持って購入する人はいません。
「◯◯です!」と言い切りましょう。断言しましょう。
断言するには勇気が入りますが、本当に良い商品であれば言い切り型で紹介できるはずです。
そうでもない商品であっても、良い所は必ずあるはずです。
そこを見つけられるかどうかも、推薦人の能力の1つです。
自分の経験を伝える
実際に購入し、使用したことがある商品を勧める場合、あなたがその商品を使用してどうだったのか?という体験を伝えましょう。
お客様が商品を買ったあとに、使っていることろをイメージしやすくなります。説得力が増します。
買ってよかったところばかりではなく、デメリットとその克服法も一緒に伝えることも大切です。その部分こそ、お客様が知りたい内容であることが多いです。
メリットとデメリットを伝えることで、信頼感を持ってもらえます。この人から買いたいと思ってもらえます。
メリットの先にあるものを伝える
商品の機能や性能は、アマゾンのページを見れば書いてあります。商品の公式ページにも書いてあります。そこを強調しても、あまり意味はありません。
商品の機能や性能に加えて、実際にその商品を使うと、どういった悩みが、どのように解消され、どんな幸せなことがあるのか?を伝えましょう。メリットではなく、「ベネフィット」と呼ばれるものです。
例えば、最近発売されたiPhone7を紹介する場合であれば…
「防水機能があり、1mの浸水まで耐えれます」
ではなくて、
「お風呂で映画をみることができます。お風呂場がプライベートシアターに変わります」
のような感じです。
商品を買うことで、お客様の生活がどのように変わるのか?をイメージさせてあげることが大切です。
複数のメリットを一つ一つ伝えるより、一つのメリットをお客様のライフスタイルに合わせて伝えるのがポイントです。
売れています。だから…?
どういった人に、どういう目的でよく売れているのか?
ただ「売れている」といわれても、自分が買うべきものなのかどうか判断に困ります。
繰り返しになりますが、お客様を迷わせてはいけません。困らせてはいけません。それはお客様がわるいのではなく、そういう文章を書いている書き手が悪いのです。
「あっ、これはまさに私むけの商品だ。」
と、思ってもらえるように、なぜ売れているのか?どういった人に売れているのか?まで伝えましょう。
褒めるポイントに独自性を
そんなのわかってるよ!というような、商品の表面的な部分を延々とピックアップされても、心に響きません。
ブログを開設してるのは、あなただけではありません。何千、何万とあります。ワンクリックで、他の方のブログに移ることができます。
すでに、他のブログを読んで知っているポイントについて商品を褒めても、お客様のお役には立てません。役に立たないブログから商品は買われません。
あなたしか気づかないようなところを褒めてみましょう。斬新な注目点、想定外の使い方、合わせて使うことによる効果などなど、他とは違うキラリとした推薦ポイントを見つけましょう。
売るために必死で褒めてると思われないよう、ご注意を。
過度の敬語は避ける
敬語を使うことが、いつでも正しいとは限りません。読みやすいとも限りません。
敬語で書くと「隙(すき)」がないので、批判を受けにくいです。炎上もしにくいでしょう。ある種の権威性もあります。
それゆえ、お客様との距離が縮まらない原因になってしまいます。硬すぎる敬語は避けましょう。
もちろん、いつでもくだけた言葉を使えばいいというわけではありません。ケースバイケースです。メリハリが必要です。また、客層に合わせて使い分けることも必要です。
上手く使い分けることができれば、親近感と信頼感を得ることが出来ます。
問題は、全てにおいて「硬い敬語」を使っていないか?ということです。
誰しも張り詰めた空気の中で接客されたくありません。例えそれがブラウザのテキストであっても、です。
リラックスした雰囲気で気持よく読んで頂ける文章を書くのも、書き手の仕事です。
まとめ
- 「お得です」+αで伝える
- 比較しておすすめする
- 自信を持って断言する
- 自分の経験を伝える
- メリットの先にあるものを伝える
- 売れています。だから…?
- 褒めるポイントに独自性を
- 過度の敬語は避ける
以上が、「気持よく商品リンクをクリックしてもらえる文章の書き方」です。
ご自身のブログを見なおしてみると、どうでしょうか?こういうポイントが守られているでしょうか?
私は今までほとんど意識して書いてこなかったので、過去記事を全部リライトしたくなりました。(苦笑
これからは「おすすめです」だけで終わらせずに、もうひと工夫くわえた文章が書けそうです。
いい商品をおすすめするのは楽しいし、買って満足してもらえればもっと嬉しい!
商品が売れれば会社の利益になって、税金が社会に還元されます。文章書くだけで日本が良くなるっ!…と、ここまで言うと行き過ぎ感はありますが、実際、ホントにその通りだったりしますからね。
実は、セールスって悪いことじゃないんです。
「セールスベタな人」もしくは「商品を紹介するのに罪悪感がある人」が読むと、きっと売ることに対するモヤモヤがスッキリするはずです。
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